デザイナーのよこみぞゆりさんは、小学生の頃からキャラクターデザイナーを目指していました。
そんな彼女自身、すみっこに居がちな性格。
夢が叶い、見事サンエックスのデザイナーとして働き始めた彼女は、自分自身を投影したかのようなキャラクター「すみっコ」たちを生み出します。
すみっコたちのキャラ設定が「重い」理由は、その当時のキャラクター設定に由来します。
「子どもだけでなく大人にも愛されるキャラクターを作りたい」という思い。かわいいだけでなく、その背景にあるストーリーにもこだわったキャラクターづくりが魅力の秘密だったのです。
作者のよこみぞゆりさんがすみっコたちを生み出した背景
すみっコぐらしの作者であるよこみぞゆりさんは、毎日小学生新聞のインタビューでキャラクターの誕生背景を語っています。
よこみぞさんは小学生の頃からキャラクターが大好きで、その頃からサンエックスに入社したいと考えていたそうです。
その後、彼女は見事サンエックスに入社し、キャラクターデザイナーとしての道を歩み始めます。
「すみっコぐらし」のキャラクターを描くよこみぞゆりさん
そんな彼女にとって、大学生の頃ノートの隅に小さく描いた落書きが「すみっコぐらし」の原点となりました。
サンエックスでは、デザイナーによるコンペが定期的に行われており、ある時、よこみぞさんが提案したのが、ノートの落書きを元にしたキャラクターです。これがすみっコぐらしの原点となり、現在のシリーズにつながっていきます。
キャラクターが画面やグッズの隅に配置されるデザインには、最初は自信が持てず、不安を感じていたそうです。
しかし、そんな不安をよそに、すみっコたちは年齢を超えた幅広いユーザー層に受け入れられていきます。
かわいいキャラクターの背景に設定された、意外にも複雑なストーリーが人気の秘密となったようです。
すみっコぐらし各キャラクターの「重い」設定
すみっコぐらしのキャラクターたちは「設定が重い」とよく言われます。
初めはその可愛さに引かれて商品を手に取るものの、徐々にキャラクターの背後にある深い設定を知り、そこからどんどん引き込まれていく大人も多いそうです。
ここでは、特に「重い」と感じられる設定の、人気のキャラクターをいくつか紹介していきます。
重い設定ナンバーワンの「とかげ」
設定が重いキャラクターといえば、まずあげられるのが「とかげ」でしょう。とかげは「じつはきょうりゅうのいきのこり」という設定で、それがバレると捕まってしまうため、普段はトカゲのふりをしています。
そのとかげには大好きなお母さんがいるのですが、一緒に暮らすことができません。
とかげのお母さんは遠い海のすみっこにいて普段は会うことができないのですが、とかげは時々夢の中でお母さんに会う……という泣ける設定も気になります。
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あぶらっぽいから食べてもらえない「とんかつ」
「とんかつ」の設定も泣けます。とんかつはトンカツの端っこの脂身部分で「おにく1%、しぼう99%。あぶらっぽいから、のこされちゃった…。」という悲しいストーリーが設定されています。
ちなみにとんかつの顔のピンクの部分は鼻でも口でもなく1%のおにく…といった話は、以下の記事で詳しく解説しています。
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自分は誰なのかわからない「ぺんぎん?」
「ぺんぎん?」は名前の最後に「?」がつくのですが、それは自分で自分がペンギンかどうか自信がないから。
公式サイトや出版物、映画などでは一切断言されていませんが、昔は頭にお皿があったような記憶から「おそらくぺんぎん?は、カッパではないか」と推測させる文脈も。
そういったモラトリアム感も、大人が惹かれる理由になっています。
かたつむりになりたくてなれない「にせつむり」
「にせつむり」は「かたつむりにあこがれて、カラをかぶったなめくじ。」という設定です。
嘘をついていることに後ろめたさを感じており、すぐにあやまる癖があります。
時々カラを忘れたり、カラじゃないものをかぶっていることもあり、すみっコたちにはナメクジだとバレていますが、とにかく影のある設定が魅力的です。
大人もすみっコぐらしにはまる理由は
よこみぞゆりさんは、すみっコぐらしをデザインする際、当初から、子供だけでなく大人も楽しめるキャラクターを目指していました。
そのためキャラクターの表情にも工夫が凝らされています。
よこみぞさんは、無表情なキャラクターの方が感情移入しやすいと考えており、そのため、しろくまやねこ、ぺんぎん?などの主要キャラクターは、感情を読み取りにくいデザインとなっています。
一方で、「ざっそう」や「ほこり」などのポジティブなキャラクターは、ほほえんでいるようなデザインです。
これは、すみっコぐらしのキャラクターそれぞれに、独自の背景や設定がしっかりと考えられていることを意味しています。
大人も子供も楽しめる、その複雑で深い設定が、すみっコぐらしの魅力のだと言えるでしょう。
まとめ
すみっコぐらしのキャラクターたちは、その見た目の可愛さだけでなく、背後に隠された深い設定が魅力となっています。
よこみぞゆりさんのキャラクター愛と独自の世界観が反映されており、それが大人から子供まで多くの人々を魅了する理由といえるでしょう。
特に、映画ではその深さがより際立ち、感動的なシーンも多く描かれています。
11月3日(金・祝)には、すみっコぐらしの映画第3弾となる『映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』が公開されます。
南大阪のローカルキャラクター「花なまこ。」もよろしく!
#沢山並んだ作品かわいいから見ていって
— 花なまこ (@seacucumber_f) January 7, 2023
アイスnaなまこ達です🍦
どのフレーバーがお好みですか✨? pic.twitter.com/mnb1BynIIf
南大阪に生息するなまこのキャラクター花なまこ。は、頭に花をつけたなまこ。年齢、性別は一切不明ですが、仮装好きでいつも何かに変身しています。
チョコがけになったり、柏餅になったり、トランプになったり……。
なぞの生態が気になる花なまこ。もよろしくお願いします!